シティーハンター 第48話「春よこい恋未亡人! さあ喪服をぬいで…」
美術収集家であったピエール・ルルーシュの未亡人である真澄のボディーガードを依頼された冴羽。冴子の紹介ということでどうも乗り気ではなかったが、この依頼にはもう一つの目的があった。
銃で手榴弾を弾くシーン「FOOTSTEPS(歌:北代桃子)」。
サンライズ版『めぞん一刻』とも言うべき作品か。絵コンテは『めぞん一刻』の初代監督である山崎和男*1が担当。ところどころで高橋留美子作品っぽいアクションや仕草をするのはこのためか。なお、「野上冴子貸付表」の中に「1986年4月20日 南雅彦退治」とある。
いまだ夫の死にしがみ付き、喪服すら脱ごうとしない美人未亡人のガードが依頼内容だが、依頼人・工藤は冴羽のスケベ心を利用して、夫の事を忘れさせようとする意図をも孕んでいた。言わばもっこり公認の依頼である。
ダイヤを専門に狙う一匹狼の泥棒・アカハナ*2に狙われていた真澄。ピエールが収集し遺した美術品の中にダイヤが隠されていたことを突き止めていたアカハナであったが、屋敷の警備システムが完璧でなかなか手が出せない。そこで、真澄の夫への想いを逆手に取った心理作戦に出る。冴羽はそんな真澄の弱い心を、香と槇村の関係と比較して諭すのだった。野上冴子も颯爽登場し事件は無事解決。真澄は屋敷を捨てて心を開き、海外へと旅立って行った。
セリフ
工藤「何という御方だ。失敗を失敗とも思わず、すぐに立ち直って行動を始める。この不屈の闘志、飽くなきスケベ心。これだ、この御方しかおらん!」
冴羽「また墓場に戻るのかい?君にとって、本当の墓場はここじゃない。あの屋敷だ。そうだろ?」
冴羽「香には兄貴がいた。仲の良い兄妹だった」
真澄「亡くなったの?その方」
冴羽「ああ。あいつにとっては唯一の肉親だったんだ。今だって、思い出さない日はないだろう。だが、香はそんな事を一言だって言わない。いつだって明るく振舞っている。強い女だよ、香は。それに引き換え、君はピエールの死という事実に寄りかかって生きているただの弱虫に過ぎない」
次回予告
冴羽「こりゃ天の恵みか。シスターからの依頼とは……」
香「それが何と映画見たりディスコ行ったりしてね、酔っ払ってロザリオ無くしちゃったんだって」
冴羽「あら~、まさに迷える子羊ちゃん」
香「ロザリオ早く見つけてあげなきゃ、彼女休暇明けに誓願するのよ」
冴羽「って言うと?」
香「神様との結婚式よ」
冴羽「んな勿体無い。結婚するならボクちゃんとしよ~」
香「あ~、神様。どうか獠に天罰を!」
冴羽「シティーハンター『迷えるシスター もっこりは愛のお導き!?』」
香「絶対見てね!」
スタッフ
脚本 | 遠藤明範 |
---|---|
絵コンテ | 山崎和男*3 |
演出 | 江上潔 |
作画監督 | 谷口守泰 |
原画 | 逢坂浩司/野中幸/小森高博/小川瑞恵 |
動画 | 四本忠司/川島由美子/アニメ・アール/スタジオ天/スタジオ夢民/スタジオMAY |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 中山志甫子*4 |
仕上 | 遊民社/津田美加/光井朋夏/川口由美子/森美奈子/藤塚篤 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/清水隆夫/南沢貞子/影山誠哉 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 明貴美加 |
設定 | 秋山浩之 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 藤本容伯 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
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シティーハンター 第47話「モッコリが特効薬?! 美女ハスラーと愛の球跡」
世間はビリヤードブーム。外道ハスラー・銀次によって腕を負傷した父に代わり、自分の店「スターダスト」を賭けた試合に出場することになった娘・由里。由里のボディーガードを行うことになった冴羽、肝心なときにいつもプレッシャーに潰されてしまう由里を励ましていく。
銀次のプールバーでの乱闘シーン「FOOTSTEPS(歌:北代桃子)」。
当時のビリヤードブームを背景にした作品。由里の父のライバルであった男・銀次は、自分が落ち目になってからはイカサマ、暴力、脅迫その他何でもありの非道な手段で各地のプールバーを買収。やがて由里の店「スターダスト」にも魔手を伸ばす。爆発物を仕込んだ球で由里の父の腕を負傷させ、ハスラー生命を奪った銀次。次の標的は娘・由里であるが、そこに立ちはだかるのがボディーガードの冴羽であった。ちなみに、由里の父が入院しているのは、おなじみ「児玉総合病院」である。
由里は自分に与える緊張とプレッシャーが必要以上であるために、肝心なところでいつもミス。トップを取れる実力はあるものの、ビリヤードの大会はもちろん、勉強、スポーツにおいても常に二位が指定席であった。冴羽に出会った由里は、冴羽流緊張の解し方(=モッコリセクハラ)に見舞われるのだが、そんな冴羽の行動に心を明るくしていく。そして、心の中で常に冴羽を想うようになっていくのだった。それは、銀次との勝負中に冴羽が提案した「賭け」に応じたことにも表れている。
展開は「美女の依頼人が登場→冴羽と心を通わせる→冴羽の悪党退治→美女が冴羽を好きになる」の黄金パターン。29話で自信を喪失しかけた村越さおりとのやりとりに似たシーンも。これこそ、悩む女性依頼人が冴羽に想いを寄せていくきっかけになる流れ。そして、何より今回は作画が絶好調。こだま、北原のラインに演出が今西隆志。原画にスタジオ・ムーの精鋭をはじめとした猛者たちが揃っている。冴羽と由里が非常に魅力的に描かれていて、特に由里の可愛さは、ここ数話のヒロインたちの中で一番ではないだろうか。
なお、今回から「島沢弘隆」が「茶風林」を名乗り始めている。
セリフ
香「ところがぎっちょん!プールバーにはモッコリハイレッグ水着はおろか、トップレスまで流行ギャルがいっぱいなのよ!」*今回の依頼に乗り気じゃない冴羽を焚きつけるためについた嘘だったが、裏をかかれて恥をかくのであった。「ぎっちょん」って何?
冴羽「ほぉ、それがあんたらの正体か。ま、撃てるもんなら撃ってみるんだな。ただし、一発で仕留めることだ。さもなければ二発目を撃つとき、あんた地獄にいることになる。……自分を信じてるからね。あんな連中にはやられない、って。君だって『店を渡さない』って言ったときは、自分を信じていたじゃないか」
由里「冴羽……獠……か……」*試合前日の夜に冴羽に励まされた由里。この翌日から、何かが吹っ切れたように明るくなる
由里「失敗しても、冴羽さんのモ、モッコリがあると思うと、気が楽になって……やだぁ♪」
次回予告
香「危険だわ!こんな依頼」
冴羽「若き未亡人のガードマンだぜ?俺にピッタシ~」
香「若いから危険なのよ。獠の行動が目に浮かぶわ」
冴羽「だって22歳にして一生亡き夫の喪に服すなんて勿体無い!ここは一つ俺の力で」
香「泥棒退治が本業でしょ?」
冴羽「そんなの軽いって。やっぱ真澄ちゃんの心を開くのが俺の使命だな」
香「ほ~らこれだ。しょうもないやつ」
冴羽「シティーハンター『春よこい恋未亡人! さあ喪服をぬいで…』」
香「絶対見てね!」
スタッフ
脚本 | あまのまあ |
---|---|
絵コンテ | こだま兼嗣 |
演出 | 今西隆志 |
作画監督 | 北原健雄 |
原画 | 村中博美/中島美子/黄瀬和哉/からしまひろゆき*1/喜安典子/高橋久美子/三島美代子/池原百合子 |
動画 | 網野佳子/島田悌三/春日久美子/四本忠司/高橋陽子/スタジオMAY |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 千葉賢二 |
仕上 | スタジオ・ボギー/菊池博子/瀬古由布子/渡辺貴士/勝野寛史 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | 獏プロダクション/本田修/中原英統/西村康浩/服部一広/佐藤和寛/平川信之 |
撮影 | 旭プロダクション/長谷川洋一/末弘孝史/福田寛/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | 松田昭彦(フィズサウンド) |
整音 | 大城久典 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
録音スタジオ | A・P・Uスタジオ |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 明貴美加 |
設定 | 秋山浩之 |
制作助手 | 渡辺葉子/佐藤あさみ |
制作進行 | 和賀健夫 |
文芸 | 外池省二 |
製作担当 | 望月真人 |
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*1:辛島啓行