シティーハンター　第３９話「プッツンかぐや姫！獠も手を焼く記憶喪失」

新宿歌舞伎町でアグネス会に絡まれている美女・耀子を助けた冴羽。耀子は、自分が記憶喪失だと言い張り、更には酒癖が極端に悪くて始末に悪い。しかし、彼女の周辺を嗅ぎ回る男たち、そして恵まれない人々に多額の寄付を投じる姿に、只者ではない雰囲気を感じ取るのだった。

新宿アグネス会との乱闘シーン「FOOTSTEPS（歌：北代桃子）」。パチンコ店の店内でかかる曲「砂のCASTLEのカサノヴァ（歌：北代桃子）」。冴羽とのデートシーン「ゴーゴーヘブン（歌：大沢誉志幸）」。冴羽と耀子が海を見るシーン「NEVER GO AWAY（歌：北代桃子）」。

アフリカ難民への寄付の際の署名シーンに「児玉兼太郎」の文字。耀子が冴羽の部屋で遊んでいるゲームの主役メカが『機甲戦記ドラグナー』の主役メカ「D-1」。居酒屋で冴羽と耀子の後ろにいる客が『ダーティペア』のケイとユリ。

ゲストに横尾まりを迎えた今回のお話は、束の間の自由を得た王女と冴羽の心の触れ合いを描いたもの。今後の作品でも冴羽は何度となく他国の王女やお姫様に好かれるのだが、今回はその草分け的なお話と言っても良い。

インディカ王国の王女として日本の大学へ体験入学をしたことをきっかけに、籠の鳥状態の姫としての生活から抜け出した耀子。偶然に冴羽と知り合い自由を得る。交通遺児の募金活動を見て、500万円は下らないアクセサリーを寄付したことを皮切りに、難民救済など募金活動のハシゴを行うなど、恵まれない人々に対する慈愛に満ち溢れた王女だが、そんな彼女にはたった一つ夢があった。それは、恋人と二人きりで海を見ること。庶民的であるがゆえに「つまらない夢だと思うでしょ？」と問い掛ける耀子に対し、「それは、あの高価なアクセサリーよりも、もっと大事なものだったんだよ。君にとってはね」と受け入れる冴羽。彼女はたった三日間だけであったが、人並みの自由と恋を手に入れたのだった。

なお、他国の王女にも関わらず名前が「耀子」なのは、亡くなった耀子の母親が日本人であったから。クレジットには「耀子」と記載されているが、劇中、募金の際の署名シーンでは「燿子」となっている。

冒頭のやられ役（？）である「新宿アグネス会」のリーダー格を、第16話でヒロインを演じた坂本千夏が演じている。また、前話に引き続き梅津秀行が連続出演している。

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セリフ

耀子「私ね、こうして男の人と二人きりで……恋人同士で、海を眺めてみたかったの。うふふふ……つまらない夢だと思うでしょ？……良かった！冴羽さんみたいな人に会えて。あなたのこと、もっとよく知りたかったわ。……残念、恋人たちの時間も終わりね」

冴羽「だから人並みの自由に憧れたのさ。そしてそれを彼女は手に入れた。たった三日だけどね」

香「たった三日だけの自由、か」

次回予告

冴羽「久々にもっこり付の依頼だぜ」

香「なぬ？」

冴羽「彩ちゃんってばさすが保険スイーパー。完璧な下調べで僕のことがよっくお分かり！」

香「依頼は私を通せっての」

冴羽「もう約束しちゃったもん！」

香「で、内容は？」

冴羽「泥棒のパートナー」

香「ええ！？獠、金庫なんか破れんの？」

冴羽「そんなもんドカンとやっちまえば良いの」

香「面白そうだな。それあたしも混ぜて？」

冴羽「シティーハンター『もっこりパートナー！依頼料はシャワーの後で』」

香「絶対見てね！」

キャスト

冴羽獠：神谷明／槇村香：伊倉一恵／野上冴子：麻上洋子

耀子*1：横尾まり／高見沢：梅津秀行／美術商：小出和明／若者A、特捜部刑事：島沢弘隆*2／若者B：梁田清之／アグネス会員たち：坂本千夏、上村典子、水原リン *3、矢崎えりい、平山せい

スタッフ

脚本	遠藤明範
絵コンテ	港野洋介*4
演出	山口美浩
作画監督	北原健雄
原画	西村誠芳／木口寿恵子／斉藤良子／後藤由美／中島美子／黄瀬和哉
動画	網野佳子／四本忠司／川島由美子／スタジオ・ライブ／スタジオ夢民／スタジオMAY
動画チェック	石井康雄
色指定	中山志甫子*5
仕上	遊民社／津田美加／光井朋夏／川口由美子／森美奈子／藤塚篤
特効	千場豊（マリックス）
背景	スタジオ・イースター／矢島洋一／北川晴美／清水隆夫／南沢貞子／影山誠哉
撮影	旭プロダクション／長谷川洋一／末弘孝史／福田寛／土岐浩司
編集	鶴渕映画
タイトル	マキ・プロ
効果	松田昭彦（フィズサウンド）
整音	大城久典
音響制作	オーディオ・プランニング・ユー
録音スタジオ	A・P・Uスタジオ
現像	東京現像所
メカニカルデザイン	明貴美加
設定	秋山浩之
制作助手	渡辺葉子／佐藤あさみ
制作進行	会田剣一
文芸	外池省二
製作担当	望月真人