シティーハンター3 第9話「雨のち晴の恋予報!美人キャスターに愛の傘」
人気お天気お姉さん・雨宮恵からの依頼。歪んだファンによるストーカー行為から身を守るためのボディーガード。冴羽商事にとって久々のお仕事だが、バスト88cmオーバーの恵からの依頼は10割引になってしまい、今回もまたタダ働き?
恵が仕事をしているシーン「シャイにSexy(歌:西薗まり)」。なお、恵が電光掲示板で依頼をする前にチラっと映る画面に「ファイバーヌードル しょうゆ味」の文字が。当時の番組スポンサーだったサンヨー食品の商品の模様。『シティーハンター』当時、スポンサーであった浅田飴の「パッション」を頻繁に劇中で紹介していた演出を彷彿とさせる。
雨宮恵がファンや芸能プロのスカウトから追い掛けられるシーンなどに、『シティーハンター』の「14話」を彷彿とさせる演出が。そんな恵の命を狙うのは、恵を独占せんと暴走する歪んだ一人のファンという、またまた14話と似たような構成である。他に、恵の職場では恵にちょっかいを出して怒られるなど「2話」に似た演出も。
ダイナマイトを使って恵を亡き者にし、自分一人だけのものにしようとする犯人との直接対決シーン。恵が人質にされ、本来ならば緊迫するはずの場面なのだが、有り得ない誘導で犯人をズッコケさせたり、場面を変えるだけで相手の手を封じるなど一貫してギャグに終始しており、工夫が一切見られなかったのが非常に残念。中盤もドタバタの時間が長くだれ気味で、バラエティ路線に甘えたメリハリに欠けた展開だと感じた。シリーズ初期から第一線で演出に参加している今西隆志が脚本・絵コンテ・演出を手がけた割には、少々退屈なお話だったと言える。『シティーハンター3』の今西演出回は、これまで見た限りでは残念ながら元気がない。オープニングアニメーションの演出は素晴らしいのだが……。
動画には、後に『スーパーロボット大戦』シリーズのオジリナルキャラクターデザインを手掛けることになる河野さち子が参加。制作進行には、当時サンライズの社員だった水島精二の名前がある。
セリフ
恵「素敵!ガードしてくださる上に、一日中お天気のお話ができるなんて!」
香「やったー!今まで散々ばら撒いてきたビラの努力が遂に実ったのねー」 *香も知らなかった、ビラの隅に書かれている「バスト88cm以上の女性は無料」の文字。グラマーな恵はこれをパス。よって香の努力は水の泡。
次回予告
香「駆け落ちした二人を引き裂くなんて依頼、何で受けんのよ?」
冴羽「だって椿ちゃんを連れ戻せば、親公認の逆玉もっこりだぜ?」
香「親同士の仲たがいを子供に押し付けんのも最低だけど、あんたも最低ね!」
冴羽「んじゃどうしろっていうんだよ?」
香「とっとと彼女を取り戻すの!」
冴羽「あれ?依頼受けても良いの?」
香「だって、依頼料もう使っちゃったもん……」
冴羽「シティーハンター3『クリスマスにウェディングドレスを…(前編)』」
香「見ないと最低よ?」
スタッフ
脚本 | 今西隆志 |
---|---|
絵コンテ | 今西隆志 |
演出 | 今西隆志 |
作画監督 | 北原健雄 |
原画 | 佐藤敬一*1/小曽根正美/宮嶋堅/嵯峨敏 |
動画 | 高橋良行/上野恩/伊藤邦彦/坂本雄一/河野さち子/スタジオたくらんけ/スタジオ・天 |
動画チェック | 石井康雄 |
色指定 | 深田早苗 |
仕上 | スタジオディーン/新井こずえ/佐藤典子/手塚悦子/青木利栄/奈良原美幸 |
特効 | 千場豊(マリックス) |
背景 | スタジオ・イースター/矢島洋一/北川晴美/高橋智子/影山誠哉/飯島寿治 |
撮影 | (株)旭プロダクション/長谷川洋一/大神洋一/薮田順二/土岐浩司 |
編集 | 鶴渕映画 |
タイトル | マキ・プロ |
効果 | フィズサウンドクリエイション 松田昭彦 |
録音スタジオ | APUスタジオ |
整音 | 柴田信弘 |
音響制作 | オーディオ・プランニング・ユー |
現像 | 東京現像所 |
メカニカルデザイン | 小原渉平 |
文芸設定 | 稲荷昭彦 |
制作助手 | 外池葉子 |
色彩設計 | 中山しほ子 |
仕上助手 | 新垣純子 |
製作担当 | 望月真人 |
制作デスク | 池部茂 |
制作進行 | 近藤康彦/水島精二*2 |
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