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主にテレビドラマや時代劇、アニメの感想文を書いているブログです。

必殺仕事人V旋風編 第2話「りつ、ハウスマヌカンになる」

主水(藤田まこと)が奉行となり、田中(山内としお)を百軒長屋へ、鬼塚(西田健)を佐渡金山へ左遷して大威張り。でもこれは夢の中のお話。寝ぼけて千代松(遠藤太津朗)の顔すら分からない始末。

そんな時、悲鳴が!長屋に住むお志麻(中村明美)が強姦されたのだ。お志麻には一人息子の小太郎(小日向範威)がおり、医者を目指し猛勉強中。杉田玄白の書を読み解くほどで、蘭学においては順之助(ひかる一平)も一目置く秀才。しかし母子家庭であるため貧しく、勉強に必要な本は版元である聖古堂の若旦那・朝吉(南条好輝)から借りていた。朝吉とお志麻の関係に、朝吉の妻・お糸(桂川京子)は不満顔。

そのお糸は、父である勘兵衛(高城淳一)と、大奥小姓頭・水野久三郎(伊藤敏八)、真珠院(泉じゅん)の入れ知恵によって大奥へ上がることを夢見ていたが、そのためには夫である朝吉が邪魔。邪魔者二人を消すため、手下である摺り師・弥助(滝譲二)の手を使い、朝吉とお志麻が不義密通を働く場面を捏造して二人を惨殺。実際に手を下したのは弥助だが、不義密通の咎を諌めるという大義名分のため勘兵衛が自訴するも、不義を咎めただけであることから奉行所情状酌量により勘兵衛を放免する。これも、水野たちにとって想定の範囲内であった。

お志麻の通夜の晩、小太郎は主水に「仕事人を探して、母の恨みを晴らすようお願いします」と香典を渡す。お玉(かとうかずこ)は香典が仕事料であることを嫌がるが、これも仕方が無いと調査を開始。銀平(出門英)とおさき(菅原昌子)の調査によって、弥助の仕業だと裏を取り、政(村上弘明)の調べで聖古堂と水野たちの係わりが判明した。恨みを晴らすため立ち上がる主水たち。

悪人は仕置され、小太郎は一人長崎へと旅立って行った。

夫よりも大奥へ上がり将軍のお手つきになることを夢見る悪女・お糸。しかし、いまいち悪女らしさが足りない。高城淳一も、もう少しねちっこい悪役を演じても良かったような気が。話的にも、あまり盛り上がることなく淡々と最後まで進む安定的なストーリー。そう、殺しの場面まで、は。

殺しの場面。銀平の折鶴で仕置された弥助が、無駄に障子を突き破る大袈裟な演出はまだ序の口。今回も一番の見所は順之助のバズーカ。橋の上で標的を静止させるために囮になるお玉の突飛な行動で固まる聖古堂親子。そこへ、順之助バズーカ発射。標的の聖古堂親子、木っ端微塵の大爆発!聖古堂親子の人形が、『お笑いウルトラクイズ』の人形よろしく粉々に破壊される演出。人体があんなに粉々になるのって、他には北斗神拳くらいしか思い浮かびません。その後の、政の殺しで新必殺仕置人の出陣の曲が流れるのは、かえって正統派な感じ。

中村家では、りつがパートに出るように。このごろの江戸の商家では、人形や娘に自社製品の着物を着せて売るのが流行りらしい。りつもある商家で「ハウスマヌカン」となるが、その商家で主水が賄賂を貰う場面に遭遇。りつに怒られるというオチ。久々に中村家ではないオチが新鮮。

スタッフ

脚本 保利吉紀
監督 水川淳三

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