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主にテレビドラマや時代劇、アニメの感想文を書いているブログです。

必殺橋掛人 第11話「板橋のウラ仕掛けを探ります」

お光(西崎みどり)の元に「板橋のさよ」と名乗る女が多助を尋ねて来るも追っ手と思しき悪漢たちに連れ去られてしまう。頼み人の安否を気遣う お光は板橋の仕事を優先させることに。浮かび上がった文字は「飯」。「飯盛女郎」の「飯」と気付かなかったのは松(斉藤清六)だけだった。江戸から離れた宿場町のため泊りがけの仕事に。しかしあくまで裏稼業の仕事で行くため、松とおくら(萬田久子)は離れ離れで部屋を取るよう柳次(津川雅彦)に言われ不安な顔を浮かべる二人。

板橋宿の森田屋という旅館に泊まった橋掛人一向。松が飯盛女とデレデレしているところを目撃したおくらはヤキモチを妬くが、松が頼み人である「おさよ」のことをしつこく聞くため、主人である嘉兵衛(上野山功一)に目を付けられ連れ去られてしまう。相手方に自分たちの素性が知られた可能性がある。宿場からの脱出を提案する柳次と新吉(宅麻伸)だがおくらは「あたしたちは二人で一つなんだよ」と頑なに拒否し一人で探す決意を固める。

おくらを放っておけない二人は松を探すことに。その最中、馬喰からの情報により「おさよ」は一ヶ月前に身投げで自殺した事を知る。「おさよ」は飯盛女郎の一人。板橋宿の飯盛女郎は人間扱いされず、例え客の子を孕んだとしても無理矢理堕胎し、すぐにでも働きに出なければならないくらい過酷であったのだ。その恨みを晴らそうとしていたのが、どうやらその「おさよ」だったらしいのだ。

調査の結果問屋場がクサイと睨んだ柳次は新吉を探りに行かせるが、この主がとんでもない使い手で只者ではない。一方 お光も「おさよ」の身を案じて板橋へ向かうが、嘉兵衛の配下である卯之助(伊庭剛)に連れ去られてしまう。お光が拉致された問屋場では「おさよ」に扮した おもん(柴田美保)がおり、また松も捕らえられていた。この一件、問屋場の主である六右衛門(松山照夫)が自分の命が狙われたのを機会に橋掛人を返り討ちにして江戸の裏稼業一切を仕切ろうと画策したもの。六右衛門は元締代理であるお光の事を「まだ若い」と言い切り、更には多助とも旧知の仲である橋掛人であったことを聞かせ動揺を誘う。

松と お光を人質に取られ、更には柳次までも目を付けられた。逃げ場が無くなった橋掛人たちは問屋場へ乗り込むことを決意。柳次と六右衛門の対決。「江戸へ生きて帰れると思うのか」「おめえも道連れだ」

前回は地獄火の伝蔵で、今回もまた強敵の殺し屋との対決という強敵続きのお話。この次のお話が忍者集団との対決なので、橋掛人の皆さんも大仕事ばかりで緊張しっ放し。お光率いる江戸の橋掛人一味を罠にかけ、全滅させておいて自分が取って代わろうとする六右衛門の老獪な罠にまんまと引っかかってしまい絶体絶命の柳次たち。

松がいなくなったことで、いつもの冷静さと強気な態度が正反対になってしまうおくら。しかし仕事のシーンでは松のサポート無くともしっかりと標的を始末していたのはさすがプロ。激しい拷問を加えられても口を割らなかったお光の根性も見上げたもの。

柳次と六右衛門の対決も非常に凝っており、津川雅彦と松山照夫というベテラン同士の絡みも見所の一つ。殺陣も綺麗に決まっているので必見。

スタッフ

脚本 保利吉紀
監督 松野宏軌

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