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主にテレビドラマや時代劇、アニメの感想文を書いているブログです。

付き馬屋おえん事件帳 第6話「江戸の黒い霧 けじめつけさせてもらいます」

油不足が原因で油の値がつり上がっている最中、油問屋の大店である山崎屋の番頭・利七郎が溺死した。おえんは別件で梅屋から山崎屋の取り立てを依頼され向かうも、けんもほろろで追い返されてしまう。番頭殺しと油不足の裏には山崎屋の影が見え隠れしているのは間違いないのだが、そこへ10年前新五郎を捕らえた岡っ引き・八百蔵の邪魔が入る。八百蔵の背後には町奉行所の同心もいて……。

新五郎の過去が見え隠れするお話。10年前、新五郎を捕らえた「ヘビのようにしつこい」岡っ引き・八百蔵役に内田勝正、山崎屋伝兵衛役に石山律雄、悪徳同心・黒木役に中田博久。

山崎屋は10年前の油不足に付け込んで今の地位を築いた大店。だが、その時にも番頭が死んでいる。山崎屋は今回利七郎が死に借金を残したのは「武家などに油の横流しをしていて、吉原での借金はその接待のために利七郎が勝手に作ったものだ」と説明しているが、恐らく10年前にも同じ手で番頭の死を囮にし、高値になったところで温存した油を一気に放出し利益を挙げたものだと思われる。

その山崎屋に加担するのが、10年前新五郎を捕らえた八百蔵という岡っ引き。山崎屋の周りをうろうろと嗅ぎ回るおえんの手を引かせようと邪魔をしてくるのだが、いつになく弱気の新五郎はおえんに「今回の仕事は手を引いたほうが良い」とまで言ってしまう。

山崎屋、八百蔵の関係を知った同心・黒木は二人に加担。利七郎の妻・おふみを強引に妾とした山崎屋は黒木におふみを差し出そうとするのだが、そこでおえんの出番。黒木を棒で痛めつけ、山崎屋は又之助の手によってタコ殴り。三十両の取り立てに成功する。新五郎はというと、八百蔵との一対一の決闘に。八百蔵の十手で長ドスを折られ絶対絶命、「ドタマかちわったらあ」となぜか関西系のヤクザ口調の八百蔵の隙を付き、隠し持っていた出刃包丁で腹を一突き!卑怯だという八百蔵に対し、「おい、てめえが卑怯だの言えた顔かい?魚ってのはな、手に取って初めて捌けるんだ!」とトドメの一撃。

脚本は松竹大船の喜劇映画などで知られる映画監督・南部英夫。

キャスト

レギュラー

おえん:山本陽子

又之助:宅麻伸

おしま:入江若葉

浜蔵:黒田隆哉*1/おさと:林美里

おけい:長谷川稀世

村木鉄平:中山仁

新五郎:山城新伍

ゲスト

石山律雄/中田博久/内田勝正/柳綾稀子/志乃原良子/武井三二/門田裕/えがわあつこ

スタッフ

原作 南原幹雄新潮文庫・小説推理より)
チーフプロデューサー 江津兵太(テレビ東京)/桜林甫(松竹)
プロデューサー 小川治(テレビ東京)/中嶋等(松竹)/斉藤立太(松竹)
脚本 南部英夫
撮影 伊佐山巌
照明 林利夫
美術 倉橋利韶
録音 生水俊行
編集 園井弘一
殺陣 宇仁貫三
装飾 清水与三吉
調音 鈴木信一
記録 川原富美子
助監督 北村義樹
制作主任 渡辺寿男
進行 楳村仁一
スチール 佐々木千栄治
広報担当 高橋修テレビ東京
装飾 高津商会
衣装 松竹衣装
結髪 八木かつら
装置 新映美術工芸
現像 IMAGICA
協力 京都大覚寺/鈴乃屋/エクラン演技集団
主題歌 「雨あがり」 作詞:麻こよみ/作曲:猪俣公章/編曲:小杉仁三/歌:坂本冬美東芝EMI
製作協力 京都映画株式会社
監督 原田雄一
製作 テレビ東京・松竹株式会社

次回予告

喜の字屋へ舞い込んだ有名料亭への取り立て依頼。ところが、証文を奪われたおえんの身に、強請り集りの嫌疑がかかる。「切った張ったは稼業じゃないが…喜の字屋おえん、ケジメつけさせてもらいます」次回、付き馬屋おえん事件帳、ご期待ください。

吉原大黒天―付き馬屋おえん (新潮文庫)

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