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主にテレビドラマや時代劇、アニメの感想文を書いているブログです。

必殺まっしぐら! 第3話「相手は壇ノ浦の亡霊」

脚本:石川孝人 監督:原田雄一 ゲスト:浜田晃 内田勝

元締・宗右衛門(睦五朗)からの託された仕事は壇ノ浦の亡霊退治。長州下関では壇ノ浦の亡霊が迷い出て神主と巫女を殺害したといった恐ろしい噂が。その裏では御船手奉行・野村玄之介(浜田晃)と、長門屋弥左衛門(内田勝正)による抜け荷が横行。長門屋に潜入を試みる お銀(秋野暢子)だが門前払いを喰らってしまう。そこで綾麻呂(笑福亭鶴瓶)の出番。亡霊を沈めようと弥左衛門の後援で祭事を催すが、琵琶法師(二見忠男)が平家物語を弾き語ったまさにその時、「平家の亡霊」が現れた。

亡霊を始末するために待機していた秀(三田村邦彦)と東吉(西郷輝彦)だが、仁十郎(藤岡重慶)の配下に邪魔をされ仕損じてしまう。琵琶法師を怪しいと睨む お銀と綾麻呂は法師をマーク。やはり野村たちの仲間であったが、用済みとなり消されてしまう。そして、亡霊の正体とは野村の配下・山崎(武井三二)だった。

長崎から抜け荷の品が届く日、秀たちも現場に潜入。亡霊の正体と奉行一派を始末する。

天保4年8月22日。幽霊などいう訳の分からない相手を押し付けられて今回もご不満の秀。下関までの長旅で相当なストレスは溜まることだろう。それもこれも若紫のためと我慢。亡霊を沈めようと祝詞を上げる綾麻呂だが、相手は亡霊に扮した人間なのだから効果は無く、逆にリンチに遭ってしまうのが可哀相。そりゃ お銀さんも同情するわな。さて、悪人一味の一人であった琵琶法師、東吉を将棋で負かすほどの人物だが、金への執着心が仇となってしまった。浜田晃と内田勝正という極悪コンビと組んだことが運の尽きか?このコンビ、怖すぎ。

仕事のシーンでは、潜入開始から『新必殺仕置人』の悲しみの曲が流れ始める。そして、お銀の殺しが終わるまで演奏されるのだが、ここでも使い方が的を射ていない感がある。恐らく、この曲を使うことは企画段階で決定していたと思うのだが、使うタイミングというか、演出がまだ確立されていなかったんだろうな。とりあえず、お銀の殺しで使っとけ、みたいな。その後は綾麻呂の殺し。これはなかなか良い。殺しの曲は流れず、ボコボコにされて片足を引きずり、それでも不敵な笑みを浮かべながら近づき突然ブスリ!「俺のお払い利くで」の一言で更に押し込む!そう、まるで『翔べ!必殺うらごろし』のおばさんを彷彿とさせるゾクゾクする殺しだ。この後は東吉が野村を、秀が山崎を始末。鎧を着た山崎は海に誘い出されたことにより、身軽になった秀には勝てず、結果亡霊は死体となって海を流れていった。秀の殺しの際に流れる殺しの曲も、無理に終わらせておらず前期シリーズのような感覚。

なお、今回のエンディングでは「キャスト」と「スタッフ」のフォントが違う(1話、2話はゴシック体だったのに、今回は必殺シリーズでおなじみの楷書体のような字体で表記されている)。

史実人物

綾麻呂が長門屋含む村人たちからリンチに遭い、治療しようと診てもらいにいったのが医師・和田昌景の屋敷。そこで赤子を抱く女性に出会う。この赤子こそ、後に「維新の三傑」の一人と言われた桂小五郎である。

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